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黒蝶のサイケデリカ Review

 

2015年にオトメイトから発売された黒蝶のサイケデリカをクリアしました。

発売当時に何人か攻略したまま2年間も放置していたので、既読スキップを極力使わずに読み進めました。真相を知っているからこそ分かる行間や伏線も多くて、間隔をあけての再プレイもなかなか楽しかったです。

 

 

記憶喪失、洋館、黒蝶…様々なキーワードで彩られた物語、その本質は泥臭い人間ドラマでした。

人物描写に優れていて、登場人物の言動や行動がちゃんと線で繋がってるから、彼らの選択する結末が万華鏡のように変化しても説得力があります。正直、これだけでも嬉しくなってしまう。

また、主人公の紅百合にもボイスがあり、ひとりのキャラクターとして物語に存在しています。

主人公=プレイヤーという感覚が薄いからこそ、各キャラクターの内面に深く潜ることが出来たような満足感が生まれたように思います。

 

だけどこれって、遊び終わった今だからこそこう言えるんですよね…。

購入前の検討段階で目立つのはサスペンスっぽさ。ここを期待して購入すると肩透かしかな。

サスペンスとしては途中でなんとなく展開が読めてしまう仕様で、劇的な展開もあるものの、プレイヤーによっては想定内の流れで退屈になるかもしれません。

しかも個別ルートがちょっと短いんですよね、特に結末があっさりなので読後感は弱い。

私自身、せっかくだからもっと踏み込んだ展開が見たかったという願いが芽生えてしまいました。

 

そしてフローチャート形式で本編とサブシナリオを神経質さを感じるほどに分離しており、サブシナリオを読む為のひと手間が増えたせいで、没入感が奪われていることが致命的。これがとてもとても辛かった!

解放可能のタイミングすらプレイヤーが確認せねばいけない不親切さなのに、本編を進める上で重要な話も混ざったりしますからね…。ミニゲーム以上にとにかくストレスでした…。

 

 

もったいないと感じる部分も多いものの、黒蝶のサイケデリカはお気に入りの作品です。

声優さんの真に迫る熱演はシリアスシナリオならではと思うし、結賀さとるさんの描くイラストも、大胆かつ繊細な色使いと構図でとても美しかった。

そして、ちゃんと乙女ゲームとしての甘さもありました。でも人によっては微糖どころか無糖に感じるかもしれない。

ちなみに私はとんでもなく萌えましたw

 

個人的にですが、オトメイトさんは萌えを重視する印象があります。だけど、たまに毛色の違った作品もちゃんと出してくれて、それが自分にガツンとはまることが多いので今回は本当に嬉しかったです。シリーズ物の灰鷹のサイケデリカもプレイしてみようと思います。

 

この路線、アリですよ!もっとお願いします、オトメイトさん!

 

 

 

 


キャラクター別感想 ※全ルートのネタバレがごちゃ混ぜです


 

 

 

 紅百合 / アイ CV.中原 麻衣

誰にでも分け隔てなく優しくて、隙も多くてほっとけない、ゆるふわ愛され系の女の子。
ただ、芯のような強さもあって、ハッキリ言うところは言うし、自分で考えて行動している。彼女の考えや行動からは、ただ流されるだけじゃない彼女自身の意志を感じることが出来て、それがとても好印象でした。
儚げなのに、いざという時はちゃんと言葉と行動で救ってくれる女の子。そんな彼女だからこそ、館で迎えるエンディングは切ないというか、事故の傷痕の大きさを嫌というほど感じましたね。

フルコンプ後に思うのは、記憶を無くした館での「紅百合」の性格は、事故前の本来の性格だろうから、男の子たちにとって懐かしく眩しい存在だっただろうなぁと。
だからなおさら男子たちは事故の話を伝えたくなくて、必死に隠してたんだと察しはするのですが、でもあんなんこそこそされたら誰だって腹立つわ!と紅百合ちゃんに同情しました。
ここらへんの描写って、特に詰め込んでる感じもあり、取り乱した紅百合ちゃんの攻め立て方のねちっこさもあり、黒百合化する大事なシーンが台無しになってたような気がします。
黒百合化した紅百合ちゃんによる男子絶望エンドがあったらきっと楽しかったのに!

 

 

 

 緋影 / 館の主 CV.石川 界人

緋影さんマジパネェ。主様モードになるたびに笑ってしまったのは私だけじゃないはずw
序盤から鉤翅さん同様、怪しい人でしたね。やっぱり!の感情をなかったことにするレベルの豹変っぷり。
ただ、彼の個別ルートは予想外の展開でした。生前の記憶をすべて持った上で狂ってる人だと決め付けてしまってましたよ、ごめんなさい!

長い長い時間の中で希望を絶望に塗り替えて、壊れてしまった哀しい人です。
緋影ルートだけしか緋影を救えないビターなところに闇の深さを感じる。
妹を、希望を、自らの手で屠ったことすら、彼の犯した罪を償いには足りないかもしれない。そもそも償えることなのか、私には答えが出せませんが。
それでも、最期の瞬間の彼の言葉には胸が締めつけられて、安らかな眠りを願わずにはいられませんでした。

……思いのほかすぐに転生しててちょっとびっくりしたけど!

素直になれない素の感じとか、主様モードとか、妹に対する愛情や紅百合への優しさだとか、まるで万華鏡を体現しているかのように色んな表情を見せてもらえました。「黒蝶のサイケデリカ」の絵本、緋影くんの言ってることがちょっとだけ分かるような今日この頃。紅百合ちゃんの「ばかにしないで」って相当効いただろうなぁ。

 

 

 

 山都 / タクヤ CV.細谷 佳正

黒蝶のサイケデリカの最萌です!

湖で起きた出来事はどれだけ考えても「事故」であって、裁くことも罰することも出来ないものなんだけど、当事者たちからすれば到底割り切れることでないわけで。正直、館での日々がなかったらまだまだ苦しみは続きそうな現実世界組。
特にタクヤはカズヤに対する嫉妬という明確な意識があったのだから、なおさら地獄だっただろうな。
化物になる瞬間の絶叫、山都エンドの縋るような泣き声…現実世界でアイちゃんと傷を舐めあってもいいじゃない、それで前を向けるんならさ!とイロニハは思いました。山都くんの脆さが人間くさくて私は好きです。

事故の記憶が先に戻り、雨に怯える山都に、紅百合が傘の話をするエピソードがお気に入り。
自分と同じような苦しみを抱えているはずの彼女が雨を乗り越えてきた話をする。アイの強さを感じたから、山都くんも踏ん張って、山都エンドを回避できたんだろうなとしみじみしました。

それにしても…タクヤエンドのキスのゴリ押しっぷりには笑いましたwカズヤが背中を押してくれたってのも大きいんだろうけど、アイを繋ぎとめたくて必死な感じがしてw
アキやカズヤはちゃっかりしてるし強敵そうだから、焦る気持ちは分かるけど!
アイの髪にしっかりリボンを結び直して、キスしてアイから昔と同じ軽口を言われる。うっとりするほど綺麗なエンディング。

普段はよく照れるからか乙女ゲーム的萌えが多く感じて、そういう意味でも満足度の高い山都くんでした!

 

 

 

 鴉翅 / アキ CV.柿原 徹也

こんだけ柿原ボイスがぴったりなキャラ、そんなにいないんじゃないかな。黒蝶は本当にキャストのチョイスが上手い作品だとは思うのですが、鴉翅くんは柿原さんの声が似合ってた!

震える足で前を向こうと必死だった男の子。
「何かをしてしまった」アイやタクヤと違って「何も出来なかった」アキちゃんの苦しみは、二人とは同じようで違うから、タクヤとの再会で二重に辛かったのではと感じました。
そういう意味では、時間を止めた二人よりも、歩き続けようと自分を叱咤し続けた彼の疲弊は大きかったんだろうな。
「君はアイちゃんじゃない、紅百合ちゃんだよ。」って言葉にアキちゃんとして生きることの限界を感じます。万華鏡をぶち壊すだけでなく、他の男子を一晩で無にしたっぽいのは変な笑いが出たけども!

モーニングジュエリーを贈るのもアキちゃんだから出来ること。
なっちゃんを喪った現実を受けいれて未来のためにアキちゃんの手を取る、というアキエンドはとても自然な流れに思えました。
一度やり方は間違えてしまったけど、自分だけでなくアイも一緒にひっぱりあげようとしてきたアキちゃんは弱虫なんかじゃない、とても強い人です。

紋白と紅百合と三人のシーンが可愛かった!最初のサブシナリオでは張り合ってたのに、その後はゆるーく取り合いつつも紅百合ちゃんをシェアしてて微笑ましいやら可笑しいやらw紅百合は大変かもしれないけど、ニヤニヤしながらずっと眺めてたい三人組でした!

 

 

 

 鉤翅 / ナツキ CV.鳥海 浩輔

もうどうしようもない、どうしようもない。鉤翅さんに恋をしたプレイヤーさんは泣いていいと思うよ…。
家族のいないなっちゃんにとってはアイちゃん自身も、一緒に交わした約束も、文字通り「全て」であって、緋影の差し出した希望に縋るしかなかったことも、やりきれない。

紅百合を包み込むような優しさは変わらないものだったけど、言葉や行動にほんのちょっとづつ違和感があって、それが10年の内に「なっちゃん」から「鉤翅」になってしまったような歪みと仄暗さを感じさせ、とても切なかったし同時に魅力でもありました。

仲間に固執する紅百合が、誰も信じられなくて壊れてしまった鉤翅エンド、はたからすれば滑稽で、物悲しいもので、幸福そうな二人を見ているのが辛い。
何にも解決していない、まやかしの幸せだと分かっているであろう鉤翅さんもまた、とっくに壊れていたのだろうな。

でもやはり、ベストエンドへ繋がる流れでの、アイちゃんを守るためなら館での10年すら投げ出したなっちゃんが好き。
アイちゃんのためなら何度でも命を捧げる覚悟があるからこそ、大団円エンドでの最強っぷりに納得できるというか。たぶん誰も勝てないよ、あれw

オトメイトさんなら「実はなっちゃんは何かに守られて仮死状態のままで、奇跡が起きて生き返りました!」くらいやってくれそうな気がするのに、あえてシビアな選択をしたことが意外でありました。
黒蝶のサイケデリカという作品は、なっちゃんの喪失ありきの物語なんですよね。
それはとても悲しいことだけど、だからこの物語は私を打つんだろうなと思います。

 

 

 

 紋白 / カズヤ CV.松岡 禎丞

天使。天使&天使、そして天使!
殺伐とした雰囲気の中、紋白ちゃんの存在が癒しでした。あの可愛さはもはやずるい。

館組は揃いも揃って執念の塊で、紋白ちゃんも勿論そうなのに、一人だけ正気を保てた精神力の強い人。
リボンはお守りとしてカズヤを守ったけれど、同時に彼が館を訪れるきっかけでもある。もし、カズヤが館の主と離れずに記憶をもったままだったら、全く違う物語と全く違う紋白に出会えたかもしれないな。とifの世界にあれこれ思いを馳せてみたり。

「名前でも、顔でも、ほしいものならなんでもあげる。なんでもあげるからもう、ひとりにしないで。」という哀願からの、個別ルートでの追い詰められっぷり。主様はまだしも、鉤翅のあの言葉は堪えられないよね…。
そこからの、もう紋白を一人にしないという紅百合の決心と行動は男前で、最後の選択肢前後の慟哭も相まって、とってもグッときました。
…だけどね、山都おおおぉお!鴉翅ぁぁ!お前らも来いよぉおお!!!と、どうしてもツッコミたいw
「リボンで結ばれたアイとカズヤ」に焦点をあてたんですよね、わかります。
でもね、現実世界組みんなでカズヤを迎えに行きたかったー。神田さんちの双子は双子話が少ない!

一人だけ生還したアイが「希望を持ち続けて」という言葉に葛藤する紋白エンドも、これはこれで好きですが、やっぱり二人で戻ってきて、現実でリボンを返してただいま!ただいま!っていうエンディングが一番!
タクヤとアキが同じ病室なのもちょっと面白いし、最後のモノローグが思わせぶりで続きが気になる終わり方でした。

 

 

 

 ウサギ CV.長縄 まりあ

リンゴを食べるお顔が想像以上に愛くるしくて悶絶しました!おめめがクリクリ!お兄様もかわいくて仕方なかっただろうなぁ…。
半分ウサギちゃんルートなんじゃ?って錯覚するくらい、緋影ルートのお茶会がほっこりしました。紅百合さん、それは恋です!は名言ですw

ウサギちゃんはたった一人、館のすべてを知っていた子。主様の駒としての案内人だけでなく、真実への案内人だと知ったのは、緋影ルートの驚きのひとつでした。
ただただ兄を想い、正体を隠し続けた結果、兄がたくさんの過ちを犯してしまったことを、彼女はどんな気持ちで見ていたのだろう。サブシナリオというシステムがあるんだからもうちょっとだけ心情を覗いてみたい存在でしたね。
常世へ召されるわけでもなく、化物になるわけでもないウサギちゃんを、きっと主様は疑ったりもしたんだろうけど、追求することなく側に置いていたのは感じるところがあったからなのかな。

 

 

 

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